無農薬農法ルーツ
無農薬農法ルーツ
日本で米作りが始まったのは縄文時代後期と言われており、
これに対して農薬や化学肥料を本格的に使用しだしたのは
戦後である。それ以前の農業はすべて無農薬栽培であった。
しかしながら、病害虫の発生などで年によって収穫に
大きな増減があり、飢饉の年には死活問題になりかねなかった。
1700年代には除虫菊の粉を使用した栽培法がヨーロッパ
などで始まり、商品化もされる。1851年には、
フランスのグリソンが石灰と硫黄を混ぜた石灰硫黄合剤に
農薬としての効果があることを発見。1924年には
ヘルマン・シュタウディンガーらによって除虫菊の
主成分がピレトリンという化学物質であることが解明され、
1932年には日本の武居三吉らによって、デリス根の
有効成分がロテノンという化学物質であることも
突き止められる。1930年代には日本の農業においても
農薬が普及し始め、昭和初期には本格的に普及した。
さらに1938年、ガイギー社のパウル・ヘルマン・ミュラーは、
DDTに殺虫活性があることを発見、農業や防疫に応用された。
ミュラーはこの功績により1948年にノーベル生理学
・医学賞を受賞した。